私はスピッツというバンドが大好きで、辛い時はいつもスピッツに励まされながら生きてきた。
で、最近思った。
「スピッツって何より歌詞が素晴らしいバンドなのに、意外とそのことが知られていないのでは?」
もちろん、
「演奏力」、「メロの良さ」、「草野の声」
などはもちろん魅力的だが、
私はやはり、
「歌詞こそスピッツの最強の魅力」だと思っている。
しかも、スピッツをあまり知らない人って、
「愛してるの響きだけで〜」とか、
「君と出会った奇跡が〜」とか、
そこらへんの歌詞が有名なせいで、
「スピッツといえば恋愛についての歌詞」ってイメージを持っているのではないだろうか。
(もちろん、どちらも名曲ではあるのだが。)
今回は、
みなさんがあまり知らないであろう、スピッツの「元気が出る歌詞」を紹介していきたいと思う。
スピッツの歌詞の特徴として、
「頑張れ」「諦めるな」「負けるな」「大丈夫」系の直接的な励ましの言葉はかけてくれない
というのがある。
直接的に応援してくれるというよりは、
全然関係ない話をしているようで実は励まそうとしてくれている
って感じが多い。
そういう励まし方が得意な人、あなたの周りにもいませんか?
で、そういう言葉の方が意外と元気が出たりするんだよね。
私のイメージでは、
「シャイで無口だが、誰より娘のことを思うお父さん」
だからこそ、受け取る側も少し苦労して深読みしなければならないが、
そこもまたスピッツの歌詞の面白さ。
この記事で紹介する歌詞の解釈も全て私の深読みである。
人によっては違った受け取り方をするかもしれないがご了承いただきたい。
前置きが長くなったが、スピッツの
元気が出る歌詞をいくつか紹介していこう。
まずはこちら。
この坂道もそろそろピークで 馬鹿らしい嘘も消え去りそうです
曲:スピカ/アルバム:花鳥風月
こちらは『花鳥風月』というアルバムから『スピカ』という曲の初っ端の歌詞である。
「歩くのがしんどい坂道もそろそろピークで、あとは下り坂だから楽になるよ。」
という、なかなか成果が出なかったり、頑張ってるのに上手くいかないようなときに聴くと大変励まされるような歌詞である。
”馬鹿らしい嘘”っていうのは見栄を張ったりすることかなーと思う。
もしくは、ヘトヘトなのに「全然平気です!」とか言って無理しちゃうことかもしれない。
頑張っているが故に言ってしまう嘘って、意外と多いのかもしれないっすね。そんな嘘ももう必要ないよって。
幸せは途切れながらも続くのです
曲:スピカ/アルバム:花鳥風月
同じく『スピカ』から、今度はサビの最後の歌詞である。
この歌詞は私の価値観を変えてくれた素晴らしい歌詞である。
人間なら誰しも、「不幸だ…」と感じることはあるでしょう。
しかしそれは、「不幸」なのではなく、「幸せが途切れているだけ」なのだ。
トータルで見ればずっと「幸せ」は続いてて、それが途切れているだけ。だから、そこを抜ければまた「幸せ」はやってくる。
という、目からウロコの考え方。素晴らしい。
もはや宗教家か!?ってくらい、良い歌詞じゃないですか?
私は「なんで俺だけこんな目に」っていう状況に陥ることが何故か多いのだが、その度にこの歌詞に励まされてきた。
続いてはこちら。
もういいやとか言いたいときに堪える愚かさで、3連敗のち3連勝して街が光る
曲:さわって・変わって/アルバム:三日月ロック
名盤『三日月ロック』から、『さわって・変わって』という曲の2番の歌詞である。
この歌詞もヤバいっすね。
「3連敗してもそのあと3連勝できるさ!!!」という熱いメッセージである。
(ちなみにこの曲はソフトバンクホークスをモチーフにしていると良く考察されている。)
しかも、「もういいや」って言うことを我慢することが「愚かさ」と表現されているのもヤバくないすか!?
スピッツの歌詞って他の曲でも、異常なほど「愚か」って言葉が出てくるんだけど、大抵ポジティブな意味で使われる。
「努力」とか「挑戦」といった、世間的には美化されがちなことでも、
ダサいと思えばダサいと言うし、愚かと思えば愚かと言う。
しかし、「努力」や「挑戦」を否定することはなく、
「頑張るのってすごく愚かだけど頑張ってこうぜ!!」って言うのがスピッツ流なのだ。
まだまだ続くが、今回はここまでにしておこう。
ではまた。
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